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カツラの葉っぱ 大好き!

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アジサイ(お奨め)

<シーボルトのアジサイ>(H14年11月) 
2~3年前のNHKテレビ番組で『シーボルトがオランダに持ち帰った日本の植物』があったので、記憶をたよりに紹介します。
 
現在オランダの園芸植物としてアジサイ、ツバキ、サザンカ、カリン、カノコユリ、フジ、ギボーシ、アオキ、シュンラン・・などシーボルトが持ち帰った約250種の日本産植物の子孫が、日本以上に!!!品種改良されて花屋の店先、個人の庭に咲き誇っています。
オランダで改良された白以外の色付のユリには カノコユリの血がまじているそうです。
またオランダにはギボーシ栽培愛好者の団体があり、ギボーシの品種も500程に増えて日本の愛好者も顔負けするほどのモテモテぶりだそうです。
日本の植物は 日本人以上に世界で愛されているようで、その良さを再認識しました。
心配なのは 自生地の環境悪化により 栽培種しか見られなくなることです。  

ところで、シーボルトは日本妻“お滝”にちなみ アジサイを“オタクサ(お滝さん)”と呼び、こよなく愛でています。
西洋アジサイのルーツは シーボルトが持ち帰ったアジサイだったかも知れません。
隅田の花火
隅田の花火

シーボルトが国外退去を命じられて30年後、1859(安政6)年再来日する直前に出されたお滝さんの手紙を「長崎のおもしろい歴史」から紹介します。(当時、シーボルト64歳、お滝さん53歳、お稲さん33歳。)

「長崎のおもしろい歴史」によれば、お滝さんは通説とは違ってかなり貞淑な人だったようです。



<あじさい娘> 5月23日
もうすぐ あじさいの季節です。
うっとうしい梅雨の期間に、あじさいは安らぎを与えてくれる花です。

イベットジローの歌うシャンソンに「あじさい娘」があるが、軽やかな明るい曲で、私のお気に入りの一つです。
イベットジローの曲はこれしか知らないが、この曲だけで私はこのシャンソニエの名を忘れません。

また 「あじさい娘」とはマドモアゼル・オルテンシャの邦題ですが、オルテンシャ(あじさい)とは、水の意味を含んでいます。

あじさいはシーボルト等により日本からヨーロッパにもたらされたが、
シャンソンで歌われるように、人々に馴染み深い花になっているようです


<山アジサイ?> 6月12日
山アジサイユキノシタ科アジサイ属

出張で立ち寄った柏の工場で、アジサイが見頃だったので
仕事用に持っていったデジカメで撮りました。

詳細な名前までは知らないが、インターネットで見たかぎりでは
山アジサイ(サワアジサイ)に似ているが、誰か知っていたら
教えてほしい。
(どうも ガクアジサイとオオアマチャの中間みたいだ)

我が家のアジサイももうすぐ見頃です。


<森林植物園のアジサイ> 6月25日
幻のアジサイ「シチダンカ」です。
シチダンカ
日曜に森林植物園に行ったが、アジサイが見頃で、人だかりができていました。
一時は絶滅したと思われたシチダンカが見つかり、ここでは群生で植えられていて、トップスター扱いです。
甘茶のサービスもあり、飲んでみたが「砂糖を入れずにこの甘さ!」と驚きました。

そのほかのアジサイとしては、ガクアジサイ、山アジサイ各種、甘茶などが見られます。

<森林植物園のアジサイ>

アジサイ1

アジサイ2

アジサイ3

アジサイ4




<オカメアジサイ> 8月3日
ベランダのオカメアジサイがまだ咲き誇っている。
オカメアジサイ
ここまで改良するのは奇を衒ったようで、
好みというほどではないが、花期が遅くずれていて
今でも見えるのが嬉しいですね。



このところの冬枯れで、裏山も寂しいかぎりであるが・・・・
季節外れではあるが(大外れですんまへん)、大使の好きなアジサイについて「花の男シーボルト」より紹介します。

梅雨のうっとうしさの中で、しつらえた舞台装置のようにそこだけが明るい

アジサイ1 ガクアジサイ

「花の男シーボルト」大場秀章著、文春新書、2001年刊

第五部 シーボルトが導入した日本の植物
<アジサイと日本>p132~135
 新緑の季節も過ぎると急にうっとうしさを増し、雨模様の日が多くなる。森も人家のまわりの木立でも花咲く植物の数はぐっと少なくなってくる。こうして長い梅雨へと突入していく。梅雨のうっとうしさの中で、ひととき心のやすらぎを与えてくれるのがアジサイだろう。手まりのような巨大な花序を枝先につけたアジサイの一群は、まるで梅雨の最中にしつらえた舞台装置のようにそこだけが明るい。日本に比べたら少雨のヨーロッパの環境で育ったシーボルトにとって梅雨は苦痛であったろう。そんな中で、シーボルトがアジサイに心動かされたことは想像に難くない。

 いまではシーボルトのおかげですっかり洋花となり、ハイドランジェアと名を変えて四季の花になったアジサイは、もともと日本特産の梅雨の花だった。シーボルトといえばアジサイを連想する、といった人がいる。シーボルトはアジサイに、Hydrangea Otaksa(ヒドランゲア・オタクサ)という学名を提唱した。シーボルトはオタクサの名の由来には触れなかったが、それは妻の滝の愛称、オタキさんに因むと考えられている。
(中略)
 シーボルトはアジサイを中国原産と考えていたが、これは明らかな誤りである。彼は日本人が観賞目的で栽培する植物の多くが中国や朝鮮からもたらされてと考えていた。実際にウメやレンギョウのように、中国を原産とする園芸植物も多かったが、日本に自生する植物も観賞の目的で栽培されていたのである。
 それはさておき、アジサイとその仲間を含んだアジサイ属の多様さはシーボルトの目をとらえた。『フロラ・ヤポニカ』第一巻で、シーボルトとツッカリーニは12もの図版を割り振って、アジサイ属のほぼ全種である12種について詳述した。他の植物では新種の記載には大変慎重であるシーボルトとツッカリーニは、アジサイ属ではわずかな相違点によって種を区別している。ツッカリーニと共同というよりもシーボルトの主張をツッカリーニが認めて別種にすることに同意したのであろう。それにしてもシーボルトは詳細にガクアジサイを観察している。
 そればかりではなく、シーボルトが唯一単独で書いた植物分類学上の論文が、1829年に王立レオポルド・カロリンガー・アカデミーの機関紙のレオポルディーナに掲載された『日本産アジサイ属植物分類提案』であった。この論文は、後のシーボルトの植物学研究が当代一流の植物分類学者ツッカリーニとの共同研究として行われているため、シーボルト個人の植物学者としての資質や知力を知るうえで興味深いものがある。

<アジサイとガクアジサイ>p136~137
アジサイ3 ガクアジサイ

 日本にはアジサイ属植物としてノリウツギ、タマアジサイ、ヤハズアジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、トカラアジサイ、ヤエヤマアジサイ、リュウキュウコンテリギ、コガクウツギ、ガクウツギ、コアジサイの11種がある。
 このうち、園芸植物として利用されるのはガクアジサイなど数種に過ぎない。アジサイ属の植物は花は小さいが、枝先に多数が密生してつく。花はでたらめに枝上に着くのではなく、配列には一定の規則性があり、いくつかの型に類型化される。これを花序と呼んでいる。
 コアジサイを除くアジサイ属の全種は、その花序の周辺につく花が、花序を飾る額のように大きく変形している。ガクアジサイその典型で、その花序の周辺を飾る変形した花は文字通り、周辺花ともいうが、ふつうは装飾花と呼ばれる。装飾花は、花のガク片が花弁化し、しかも巨大化したものである。だから装飾花をよく観察すると、その花弁状のガク片のつけ根には本来の花弁やオシベ、メシベがつくられ、園芸家はそれを「目」と呼んでいる。いつもではないが、装飾花にも熟した果実がなり、ちゃんと種子がつくられる。
 アジサイ属の花序では、ガクアジサイのように装飾花に取り囲まれたかたちが本来の姿だが、花序中の花のほとんどがすべてが装飾花のほとんどすべてが装飾花に変じてしまうこともある。ガクアジサイのこうした変形によって生まれたのがアジサイなのだ。ヤマアジサイにもこうした変形を遂げた変わりものがあり、ヒメアジサイ、マイコアジサイと呼ばれる。ミナヅキ、テマリアジサイはそれぞれ、ノリウツギ、タマアジサイのアジサイ型の変形である。

 シーボルトはアジサイがガクアジサイの変異株であるとは理解しなかった。オタクサの名の由来を考えてみるとき、シーボルトのアジサイへの思いの強さが伝わってくる。覚え書きには、セイヨウアジサイから何としても日本のアジサイを区別しておきたかったシーボルトの執念のようなものさえ感じられる。




<【アジサイ関連リンク】>
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大伴妬持さんの万葉集のアジサイがいいですね!


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